富とは、手に入れるための単純な法則を理解し、それを守りさえすれば、いくらでも手にすることができるものである。
働けど、働けど、金は残らない。
必死に稼いできたはずなのに、形になったものは何ひとつない。
気づけば「俺の人生、こんなだったか?」という疑問だけが残る。
会社に勤めて数年。
稼いだ金は、どこかへ消えていった。
この状況を変えたいと思った瞬間こそ、新しい考え方を手に入れるタイミングだ。
紹介したいのは『バビロンの大富豪』である。
極貧の状態で出会った一冊であり、個人的三大バイブルの一角だ。
内容は圧倒的に王道。
正直、お金について少しでも向き合ったことがある人間なら、一般教養の部類だろう。
この本は、
わかりやすいノウハウ本でも、人生逆転の成功譚でもない。
お金を貯めるための王道の考え方だけが書かれている。
そしてそれが、金に困っていた自分に新しい視点を与えた。
もし今、金に困っているなら。
あるいは、貯蓄はあるのに増えていないと感じているなら。
この本は、考え方を見直すきっかけになる。
「考え方」を変える必要はあるのか
「考え方を変える」と言われても、ピンと来ない。
その感覚は正しい。自分も最初は理解できなかった。
だが、資産形成の過程を振り返ると、
考え方を変えたことが、間違いなく結果に直結している。
人間は、自分の考えた通りにしか行動できない。
この手の話は御託になりがちだが、事実だ。
結果として、資産状況は劇的に改善した。
- 実践期間 :25歳〜29歳の4年間
- 資産 :0円 → 2400万円(2021年4月時点)
- 毎月の自分への支払い:8万円+ボーナス
少なくとも自分にとって、この本は「使えた」。
特に効果があった部分を、以下に書き残す。
給料の10分の1を自分に支払う
本書では
「収入の一部を必ず自分のものとして取っておけ」
という考え方が示されている。
現代風に言えば、先取り貯蓄だ。
ただ、自分は「真っ先に自分に支払う」という表現のほうが好きだ。
この考え方が実践されにくい理由は単純だ。
自分という債務者の声が、異常に小さいからである。
カード会社への支払いを怠れば、即座に制裁が来る
家賃を滞納すれば、管理会社から連絡が入る
ローンを払わなければ、資産は取り上げられる
だが、自分への支払いを後回しにしても、誰も怒らない。
社会的制裁もない。
だから難しい。
「意思が強いからできたんだろ」と言われることがある。
違う。
意思は弱い。相当弱い。
だから仕組みにした。
給料が入った瞬間に、強制的に取り分ける。
それだけだ。
無理のない金額からでいい。
重要なのは、後回しにしないことだ。
なお、「貯金」という言葉は使わない。
これは次に投資へ回す金だからである。
資金は寝かさずに増やす
次に強調されるのは、自分への支払いをどう使うかだ。
- 10分の1で元本を作る
- 投資に回す
- 配当や成長によるリターンを得る
ここだけ見れば単純だ。
だが、本書はここで終わらない。
必ず「ただし」が付く。
その「ただし」とは何か。
助言は、必ず取捨選択しろということだ。
保険を売る人間に保険を勧められる
投資経験のない人間から投資商品を買う
金を貯めたことのない人間の話を真に受ける
冷静に考えれば、おかしい話だ。
投資信託だけ見ても、
約6000本のうち、税制優遇対象として国が認めたものは約170本。
割合にして約2.8%だ。
何も考えずに選べば、ほぼ外す。
市場の外には詐欺が山ほど転がっている。
それでも騙されるのは、
正しい情報を選別できないからだ。
明確な望みを持つ
「お金持ちになりたい」
それだけでは動けない。
いくら必要なのか。
なぜ欲しいのか。
それがなければ、人は行動しない。
自分の望みは明確だった。
- 金で失敗した自分を変えたい
- 鬱屈した思考を過去にしたい
- 他人のポケットに金を運ぶ人生が嫌だった
行動の源泉は、怒りと情けなさだ。
要するに、経済的な安定が欲しかった。
そして、目標は2000万円。
理由は後付けだ。
当時の自分が「無理だ」と思った金額だった。それだけである。
だが、この数字が行動を生んだ。
本を読み、考え、恐る恐る株を買った。
振り返ると、動き出した理由は常に具体的な数字だった。
人は、数字を決めた瞬間から走り出す。
まとめ
『バビロンの大富豪』から学んだことは、次の3つだ。
- 給料の10分の1を自分に支払う
- 資金は寝かさずに増やす
- 明確な望みを持つ
これは、自分が咀嚼し、実行するうえで重要だった部分にすぎない。
本書には他にも、お金に対する考え方が、簡潔かつ具体的に書かれている。
金持ちになることは、
派手な才能や運の話ではない。
単純明快な行動を、淡々と積み重ねた先にある。
自分もまだ途上だ。
それでも、どこへ向かっているかははっきりした。
興味があるなら、読めばいい。
今でも十分、使える本だ。

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