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相場を当てるのは徒労か —— マーケットタイミングを数字で検証する
株式投資をしばらくやっていると、誰もが一度は「ここから下げそうだから現金にしておこう」「ここから上げそうだから一気に買い増そう」という考えに惹かれる。マーケットタイミングへの欲求は、人間として自然なものだ。だが、その欲求がポートフォリオ... -
何億円あっても、時間は買い戻せない ― 40歳のFIREは80歳とは別物
「もう少し稼いでから FIRE しよう」「もっと安全な資産になってから自由になろう」── このロジックの落とし穴は、時間そのものは絶対に買い戻せない という事実を無視していることだ。 今日は、なぜ FIRE は「早ければ早いほど価値が高い」のか、時間の不... -
「上がるから買う、買うから上がる」—— 群集心理と再帰性のメカニズム
株式市場で、特定の銘柄が短期間に何倍にも跳ね上がる現象は、決して珍しくない。テスラ、ゲームストップ、エヌビディア、ビットコイン関連株、近年だとソフトバンクグループや、AI 半導体銘柄群がそうだ。これらの局面で起きていることは、業績やバリュエ... -
生存者バイアス —— 「成功者の声」だけを聞くと判断を誤る
投資の世界では、毎日のように「億り人」「テンバガー達成」「FIRE 成功者」の体験談が流れてくる。SNS にも書籍にも YouTube にも、成功した人たちの声があふれている。これらの体験談を真剣に読んで、「自分も同じ方法で成功できる」と思った瞬間、生存... -
Loser’s game としての株式投資 —— 勝とうとせず、負けないための思考
株式投資には「勝ち負け」のメタファーがよく使われる。ベンチマークに勝った、市場に負けた、という言い方を毎日のように耳にする。だが、この勝ち負けの中身を本気で分析していくと、株式投資は「上手なプレーで勝つゲーム」ではなく、「下手なプレーを... -
損益分岐点とシャットダウン判断 —— 企業がいつ事業を畳むのかをミクロ経済学で読む
業績が悪化した企業について、「いつ赤字に転落するか」「どの売上水準でリストラに踏み切るか」「最終的にいつ事業から撤退するか」をめぐって議論が交わされることがある。これらの問いに、ミクロ経済学はかなり明快な答え方をしている。鍵になる概念が... -
目立ちたくない、という設計 ― FIRE後に「すごい」と言われない技術
世間でよく聞くのは 「目立ちたい」FIRE だ。SNS で資産公開、海外移住、毎月の支出ログを赤裸々に。だが、自分の場合は逆だ。目立ちたくないから FIRE を設計した。 今日は、注目を集めずに自由を確保する、という FIRE の設計思想を書く。 目次 「すごい... -
歴史的大暴落の直前 PER —— バブルはどこから始まり、どこで弾けるか
株式市場の歴史を振り返ると、必ず数年に一度、大きな暴落がやってくる。1929年の大恐慌、1970年代のニフティフィフティ崩壊、1987年のブラックマンデー、1989年の日本バブル、2000年のドットコム、2007年のリーマン前夜。これらが起きた直前のバリュエー... -
シラー PE(CAPE)で「長期の割高感」を測る —— 140年のデータが語ること
株式市場の「割高か割安か」を、もっとも長い時間軸で測ろうとした指標が、シラー PE(Shiller PE、別名 CAPE)である。CAPE は Cyclically Adjusted Price-to-Earnings ratio の略で、日本語では「景気循環調整 PER」と訳される。提唱したのはノーベル経... -
PER をプロはどう読むか —— トレーリング・フォワード・継続事業ベースの使い分け
株価の割高・割安を一発で判断したい、というニーズを満たしてきた最古参の指標が PER(株価収益率)だ。Yahoo! ファイナンスでも証券会社のサイトでも、まず最初に目にする数字でもある。 ところが、実務でアナリストやポートフォリオ・マネージャーが見...