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高金利通貨キャリートレードの仕組みとリスク —— 静かな利益と突発的な急落
「高金利通貨を買って、低金利通貨を売る」というだけで、実質的に何のリスクも取らずに金利差を取りに行ける取引、と紹介されることがある。これがキャリートレード(Carry Trade)と呼ばれる戦略だ。日本の個人 FX 投資家にも、トルコリラ・南アフリカラ... -
タックスロス・セリング —— 12月の小型株が安くなる、米国の税ルールが生む現象
「12月になると米国の小型株が安くなる、それを買って1月に売れば儲かる」という話を聞いたことがあるだろうか。これは前回触れた「1月効果」の裏側にあるもう一つのアノマリー、「タックスロス・セリング(Tax-Loss Selling)」の存在による現象だ。米国... -
債券入門 —— クーポン・利回り・価格の三角関係を整理する
株式投資を始めた人が、ある程度経験を積むと、必ずぶつかるのが「債券をポートフォリオに組み込むべきか」という問いだ。「株より地味だから」と敬遠されがちだが、世界の金融市場全体で見れば、債券市場の規模は株式市場の2倍以上ある。長期投資のリスク... -
1月効果と1月バロメーター —— 70年のデータで本当に効くのか検証する
株式市場の世界には、「特定の月や曜日にリターンが偏る」というアノマリー(経験則的な異常)がいくつか知られている。なかでも有名なのが「1月効果(January Effect)」と「1月バロメーター(January Barometer)」だ。前者は「1月のリターンが他の月よ... -
今が「エブリシング・バブル」だとしたら —— 過去から読む出口の3シナリオ
過去のバブルは「ある特定の資産クラス」が突出して膨らみ、それが弾けて経済全体に波及する形を取ってきた。チューリップ、南海会社株、IT 関連株、米国住宅、いずれも主役のアセットは1つに絞れた。だが2020年以降の局面は、株式・債券・不動産・暗号資... -
第一次オイルショック(1973)—— 資源ショックの株価への効き方
1973年10月の第一次オイルショックは、過去のバブルとは性質が異なる。投機による暴騰・暴落ではなく、地政学を背景にした「外生的な資源価格の急騰」が、世界経済全体を揺さぶった事例だ。にもかかわらず、株式市場・債券市場・実体経済への打撃は、戦後... -
「説明しない」という選択 ― 投資判断を、誰にも釈明しない
「なぜ新興国に投資しているんですか?」「なぜ日本を出たんですか?」「なぜ FIRE したんですか?」 ── 説明する義務は、ない。 今日は、自分の判断を 他人の納得 から切り離すことの効用を書く。 目次 「なぜ?」に答え続けると、判断が萎縮する 説明し... -
ドットコム・バブル(1995〜2002)—— インターネット革命がなぜ50%のドローダウンを生んだのか
1990年代後半に起きたドットコム・バブルは、近代のバブルのなかで、もっとも研究され、もっとも引用される事例だ。インターネットという、明らかに世界を変える技術が登場した時期に、株価バリュエーションがどこまで膨らみ、どう崩壊したか。同じ「破壊... -
南海泡沫事件とミシシッピ・スキーム(1720)—— 国家ぐるみで起きた史上最大級のバブル
1720年、ヨーロッパで2つの大きなバブルがほぼ同時期に弾けた。ロンドンの「南海泡沫事件(South Sea Bubble)」と、パリの「ミシシッピ・スキーム(Mississippi Scheme)」である。両者に共通するのは、バブルの主役が単なる民間企業ではなく、国家の財政... -
チューリップ・マニア(1637)—— 最古の金融バブルが残した教訓
金融バブルの歴史を遡ると、いちばん古いと言われる事例は、17世紀のオランダで起きたチューリップ・マニアに行き着く。1636〜1637年にかけて、たった一つの球根が職人の年収数十年分まで取引された、という逸話があまりに有名だ。経済学者・歴史学者のあ...