初心の手紙 vol.13 ── 投資家がしっておくべき二つの道

初心の手紙 vol.13 ─ 投資家がしっておくべき二つの道

株を好きになる、というかはまり込む人は、荒っぽい銘柄を愛してやまないひとがあまりにも多いと思いませんか?

  • 100 万、200 万の暴落を経験して笑い話にしてる人とか
  • 四六時中、値動きの激しそうなチャートを物色しているとか
  • あるいは、まあ、わたしのことなんですが

一見すると、値動きの荒い株は、あっという間に大金持ちになれるように見えます。
振り返ってみると、確かに一晩で、とは言わずとも半年かけて資産が 5 倍くらいにはなる可能性はあるようです。
単純にリスクを背負いすぎ、というやつです。

株式市場全般が堅実に推移しているのに、自分の銘柄はことごとく値下がり。あろうことかマイナスに突入していたなんてしょっちゅうだったりします。

でも、勝ってるんでしょう?
大負けする前に、暴落の機微を察して市場から出たらいいんじゃない?
それができたら神様なんです。
だって、勝ってるんですよ? なんで資金を引く発想が生まれてくるの?
(立派なリスクジャンキーですね)

株で最も損するのは「市場にお金を置いておかなかったこと」

わたしみたいにリスクをとるのはやり過ぎにしても、すこし評価額が上がったから、とか、ちょっと値下がりしたから、としょっちゅう市場に出たり入ったりすることにも、問題があります。
株の損は、暴落にやられることだけではないからです。

株で最も損するひとつの機会は、「市場にお金を置いておかなかったこと」なんです。

でもでも、はっきり言えることがある。
チャートで 10% も 20% も下がってる銘柄なのに、買いに行くことは怖すぎる。
なにか問題があるから暴落しているわけで、しかも上がる保証はないわけで。
そんな株を買って、しかも買ったあとにまだ暴落が続いたとしたら、もう夜も眠れない ……。

まあ、そんな買い方をするのは、絶対に避けた方がいいわけで、しかも教科書通りの買い方ではないわけで、絶対に手を出す状況ではないわけですが。
でも、個別株に手を出すのなら、しかも中小型株を狙うのであれば、こういう状況には少なからず遭遇してしまいます。

そんなとき、狼狽売りするのか、バッサリ切るのか。
その判断基準は、なんでしょう?

稼ぎのひと月分が融けてしまったから?
株なんて、所詮ギャンブルだから。手を出したのが間違いだった?

だめです。
感情に任せて行動したら、間違いなく資産は無くなります。
ビットコインでも、株式でも溶かしたことがあるわたしがいうのですから、ある意味実績はばっちりですね。
(二度と思い出したくもない ……)

理性を手放して、感情で物事を考え始めた瞬間から、リスクは「危険」という意味にとって変わります。

投資家にとってのリスクは、自分でコントロールできるものです。
リスクは理性で克服すべきものです!

でも、値動きがあってもホールドできるだけの確信と、景気が悪いとき、ちゃんと倒産しない株なんて、選ぶ方法ないじゃないか!

いいえ、あります。しかも、ふたつばかり、方法があります。

1. VTI を買う ── 勉強が面倒くさい人へ

ひとつは、勉強が面倒くさいひと向け。
市場全体を買いましょう。アメリカ株全部を買いましょう。VTI を買って、にぎにぎしていれば OK です。株価は見ない。愚直に積み立てる。

馬鹿にしてる?
いいえ、そんなまさか。
意外かも知れませんが、わたしも VTI 持ってます。
それも 100 万や 200 万じゃきかないくらい、持ってます。

それに、マーケット全体に賭ける ETF だとか、金利を運んでくれない代わりに値動きが安定する金だとか、インフレに弱い代わりに暴落時に心強い味方である債券だとか、ちゃんと多様化して買っています。
だいたい、あらゆるサイトで穏やかに進めているのは、インデックス投資なんてのは、不特定多数かつ条件が違う方々に勧められる、最高にお手軽な投資スタイルなんです。
やらない手はないでしょう。

というより、個別株に手を出すのなら、最低限、資金の核だとかコアだとかいう部分を保有して然るべきだというのが、わたしの経験から学んだ、一番有効な戦略だったりします。

ちなみに、個別株をやっていて上手くいかないなあ、と感じたときも VTI を買いに戻ります。
マーケットの流行と自分の感覚がずれているときは、多分、いま使える知識だか気づきだかが通用しなくなったということですから。
負けないために市場全体を買って、それから動向を追うのも、ひとつの有効な選択肢ですよ。

2. 決算が読める投資家になる

大抵の方には、ひとつめだけで十分だと思います。
だって、ふたつめの方法は大変です。

株が好きで好きでたまらないひと。
市場の 7〜8% のリターンでは物足りないと考えるひと。
株を買いつつ、世の中に対する視野を広げていきたいひと。
そんなひとが、一朝一夕ではないくらいに時間を費やして学ぶような、時間のかかる方法です。

だから、それはなんぞや?
ずばり、決算です。

来る決算、来る決算。毎回目を通す。そして、いいか悪いかを判断して、持ち続けるか、買い増しするか、売るかを決める。
大変なのは、決算を読む技術を身につけること。
何が良い決算かを知らないといけないこと。
時間をかけて、学ぶ必要があるので、とても大変なのです。

かくいうわたしも、勉強中なわけですが。
まあ、人生は長いですからね。
人生の初めのほうで決算書を読む習慣を身につけるには、なかなか投資効率のいい投資だと思いません?

大事なことは、次の三つ

良い決算を知る

  • EPS(一株あたりの利益率 Earning per share)が OK
  • 売上高も OK
  • 来期ガイダンスも OK
  • この三つがそろって OK なのが、ぴかぴかの決算

営業キャッシュフローを見る

粉飾が一番難しい数字だから、見る。

来る決算、来る決算。ずっと見続ける

その株を買うのに、どれくらい時間つかった?
5 分とか、10 分とかではないですか?
それでも良いけど、あんまり次に繋がらない。

だから、欲しい株があったら決算を眺めてみるところから始めてみては?
とかいうけど、あんまできないよね。
地味で、面倒くさい。
大体のひとがやらないから、そこそこ差がでるところ(のはず)。

で、ちゃぶ台をひっくり返すようで恐縮ですが、ここで大体終わる。
違うよ。

成功したひとはみんな、いってるよ。買ってからが始まりだって。

だって、売り時わからないもの。

2021 年某日

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