冷房が効いた部屋で、モニターが 5 枚も 6 枚もあって、チャートをじりじりと眺めているトレーダーがいう。
いま、10,000 ドル売ってください。
株に興味を持ち始めたとき、わたしが想像していた株への投資スタイルです。
短期投資のなかの、デイトレードに近い思考ですね。
ここから紆余曲折あり、ガラリと投資に対する発想が変わって、いまがあります。
振り返るに、どうやらこの「短期」という言葉は、大変に誤解を生みやすい。
少し考えを深めてみましょう。
「短期」投資と証券会社の思惑
短期投資とは、投資のタイミングを捉え、短い期間で売買を行うこと。
辞書によって、表現に多少ブレがあるかもしれませんが、概ねの意味合いについては同意いただけると思います。
曲者なのは「短期」という部分。
皆さんはどのくらいの期間をイメージしますか?
1 時間とか、2 時間とか。長くて 1 日。
どんなに長くても 2 日とか 1 週間くらい!
期待通りの反応、ありがとうございます。
ちなみに、わたしが考えるのは、数時間〜1 年です。
え、長すぎない?
そうかもしれませんね。でもこれが、「わたしにとって心地よい」短期投資の期間なんです。
どういうこと?
じゃあ、短期投資についてもう少し調べてみましょう。
短期投資のメリットとされるもの
- 資金効率がいい
- 利益が確定する
- 長期投資と比べて、売買手数料が高くつく
なるほど、これは全て正しいですね。
でも、肝心な「短期」という期間の部分がぼやけているのです。
なぜでしょう?
証券会社の立場によって書かれた記述だからです。
証券会社が儲けられるのは、レバレッジを使って信用取引してくれたときです。
取引手数料と、信用でお金を貸した部分から儲けを出す人がいる以上、数日の内に、できれば一日の間に、何度も取引をしてくれた方がありがたいんですね。
だから、実際にお金を儲けやすい「短期」の期間をぼんやりさせておくことで、がっぽり手数料を稼ぎたいんですね。
「若者はリスク取れる」も同じ営業トーク
もうひとつ、言葉だけでは違和感を感じる例があります。
若者は時間があるからリスクをとってもいい。お年寄りは時間がないから、リスクを取るべきではない。
株式投資で調べると、ほぼ間違いなく目にする言葉です。
最もらしく聞こえますよね。
でも、わたしは、投資家のリスク許容度には全くもって関係ない話だと考えています。
なぜでしょう?
これも、投資家の人数を増やしたい証券会社の営業トークの側面が含まれていると思うからです。
リスク許容度で重要なのは、投資家の流動性の高い金融資産の額です。
また、性格によってその匙加減が決まるものです。
若くても余裕のない人は、過大なリスクを負ってはいけません。
きっと、若い人を取り込みたいんですね。
実際、リスクについては興味深い話があります。
例えば、仮想通貨セクターで、無謀なリスクをとった 29 才会社員の悲鳴を耳にしました。
1 週間で 200 万が溶けた、というのです。
皆さん、どう思います?
- 圧倒的大失敗!
- 死ぬかもしれないってボリュームのマイナス!
- これこれ、こういう飯うま話題を待ってたんだ! ご飯 3 杯はいける!
他人の不幸は蜜の味、ですね。
ところが、この話題には中身が全くありません。
わたしなら、こう考えます。
- それって、実際の損? 買いのタイミングいつよ? 含み益が減っただけじゃない?
- 短期で見てるの? 長期で見てるの?
- そもそも、その資産って、ポートフォリオの何 % なの?
これらの事が明確になっていない状態で、金額の話をする意味って、実はあんまりないんです。
(まあ、実際、死にそうになっている無能なゴミ糞投資家は、わたしのことなんですが ……)
実際、リスク管理には失敗しましたが、市場から退場するほどの被害は負っていません。
リスクを負うか否かは、まさに資産の規模に寄るところだという例ではないでしょうか。
JR 東で「短期」投資を見てみよう
東日本旅客鉄道(9020、以下 JR 東)のチャートがあります。
時は 2020 年 12 月。
世間では、ちょうどコロナワクチンの発表があったころです。
わたしはこの株が、どう見てもリスクの低い投資に見えました。
ワクチンが全員に行き渡るのは、半年後かもしれません。1 年後か、あるいはそれ以上かかるかもしれません。
でも、ワクチンによって世界は以前の状態に戻る。
いつかはわからない。一日後か、一週間後か、一ヶ月後か。
でも、向こう 1 年の間のどこかに、大きな上昇の波がくるだろう。ほぼ間違いなく。
なるほど、じゃあ、この株を長期に保有する発想はどうだろう?
というわけで、ファンダメンタルを確認しにいきます。
営業利益率 18%。
優良と呼ばれる数字が 4% であることを考えると、驚異的な数字です。きっと強力なビジネスモデルがある。
今は赤字ですが、資本も十分にあることも確認できました。
この会社は、どうやら優良。
じゃあ、次に検討するのは、わたしにとって JR 東が、取れるリスクであるか否かです。
当時の価格で、67 万円。
わたしのポートフォリオの中で 67 万というのは、4.5% に相当します。
この投資はわたしにとって「リスクの低い」にもかかわらず、1 年以内に上昇が見込める「ほぼ間違いなく勝てる投資」のようです。
長期でも短期でも買いだな、と。
結果はこんな感じです。
2 ヶ月程度待っただけで、つまり「短期」で投資を成功させることができました。
(潮流に乗ったスイングトレードですね)
ちなみに、これとは別に長期でも、JR 東は握っています。
こちらはずいぶん下がって来ましたが、まだまだ保有しておきたい銘柄です。
株式で成功するために、投資家がやるべきこと
面倒くさいなあ、という方は VTI を買いましょう。市場平均に則って投資すれば、80 点はとれますから。
短期でも、長期でも、そもそも色分けを厳密にするかしないかも傍に置いておくとして、両方やってみることをオススメします。
方法を問わず、稼げる方法が、あなたにとって正しい手段だからです。
ただし、ひとつだけお願いです。
正しいやり方を踏まえて実施してください。
長期、短期にかかわらず、株式投資にはちゃんとした定石があります。
上手い人の発想を、模倣する
わたしは、コア・サテライト戦略に則って投資をしています。
これは、わたしにとって心地よいリスクの、そこそこ勝てる投資でした。
ここを読んでくださってるあなたが、良い戦略を見つけられることを祈っています。
もし、自分に合う戦略がわからない、でも、本格的に投資に取り組みたいというのであれば、自分よりあきらかに上手い人の考え方を模倣するべきです。
特に、変な思い込みをしている人に強く言いたい。
- よく知ってる日本の企業だけに投資する、とか
- 最近不祥事を起こした銘柄で買いを判断する、とか
- 現在の株価だけで銘柄を選定して、決算書も読まずにガチホし続ける、とか
上手い投資家の皆さんは、そんな視点でものを見ていません。
もっと合理的で、視野が広くて、ドライです。
今は、Youtube でいろんなプロの声に、タダでアクセスできる時代です。
わたしより上手い人はいくらでも見つけられるでしょう。
わたしは、ポートフォリオの選定や短期、長期トレードに対する考え方、時勢の読み方については、下記の方々から大いに学ばせていただいています。
- ウォール街の元トレーダーの高橋ダンさん
- 米国をはじめ、世界の政治・経済に精通されているじっちゃまこと広瀬隆雄さん
- CNBC のジム・クレイマーさんもエンタメ要素と銘柄の網羅性があって好きですね
投資家にとって、彼らの声が無料で聴けるだなんて、最高の時代ですね!
生の相場を使って手本を見せてくださる、彼らの声に耳を傾けてください。
彼らのような実力を身につけるには、時間は掛かります。
自分の未熟さを認めることは難しいので、わたしは特に時間がかかっています。
(当然、まだまだ勉強中です)
ですが、上手い人には見えていて自分には見えていないものがあることを認めて、真摯に考え方を模倣することは、ひとつの有効なやり方のようです。
ぶっちゃけ、効きます。めちゃくちゃ、効きます。
ほんのたまーにですが、わたしのこうする、と彼らのこうする、が一致するようになります。
気がついたら資産が増えてます。
そんなもんです。たぶん。
2021 年某日

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