初心の手紙 vol.02 ── なぜリスクをとらないといけないの?

初心の手紙 vol.02 ─ なぜリスクをとらないといけないの?

なぜ投資をしないといけないの?

BS の欄を資産で埋めていることを、ゼロリスクと考え、なんら問題ないと考えているのでしょう。
でも、それは間違いです。

なぜなら、ほかの多くの人(いわゆる勝ち組と呼ばれるひとたち)は、ちょうど良いリスクをとることで、投資をしないあなたを置き去りにして、どんどん前へ進んでいるからです。

格差の大部分は、給料所得で拡大しているのではありません。
各々が所有している資産によって拡大しているのです。端的にいって、投資をしているひとは勝ち組に入っていって、投資をしなかったひとは負け組に入っていきます。

投資をして、リスクを受け入れる。これが、資本主義社会に生きているひとの宿命です。

投資はリスクばかり強調されていますが、投資をしないことそのものがリスクなんです!
なにより、お金を増やすことができれば、人生の選択肢が増えます。

そもそも、給料があがらないといって嘆いている時間があったら、さっさと資本家の立場にまわるべきです。
会社を起こすとか、自分のビジネスを立ち上げることが難しいとか、時間を投下するのが勿体無いというのなら、せめて自分の資本の一部くらい市場に預けないと、大変まずいことになると思うんですが、どうでしょうね?

リスクの取り方を理解する

投資が嫌だ、という方の大半は、損をするのが怖い、失敗するのが嫌だ、と考えてはないでしょうか?
しょっぱなから出鼻をくじくようで恐縮ですが、この考え方そのものが、そもそも間違っています。

そもそもの話ですが、皆さん、お金って何に使ってます?
スマホを買った場合、マイナスになりません?
洋服でも、パソコンでも、なんでもいいです。

新品同然に丁寧に扱ったとしても、市場でのそれは中古であり、金銭的価値は半減してしまいます。
じゃあ、なんで株を買って下がったらダメなの?

よく、こう反論されます。

  • ものを買ったら、ものは残る!
  • でも、株は、ただお金が減るだけだ!

そうですね。
でも、その買ったものって、BS 上でどのくらい価値があるものなんでしょう?
そう考えると、ある程度損をしつつも、資産が増える可能性があるものを購入する、という発想は、そんなに奇妙なものではないように思いません?

リスクをとって、投資をすることは、漠然とした不安を減らすことにとても役立ちます。

リスクは「危険」ではなく「変動値」だ

投資をするにあたってまずやるべきことは 2 つです。

  • リスクという言葉について理解すること
  • リスクを減少する方法を理解すること

まず、リスクという言葉。
これは投資をしない方には「危険」を意味しているのでしょう。
ですが、投資をしている人は大抵、リスクを「変動値」と捉えています。

危険、という感情に即したものよりも、変動値という淡白な単語として捉えた方が、分析しやすいからです。

つまり、むやみやたらにリスク、という言葉に怯える必要はありません。
考え方を変えて、どれだけリスク(変動値)を許容できればいいか、という話をすればいいわけです。

わたしが考える上で、リスク許容度といえばこの 2 つなのではないかと。

  • これ以上のマイナスには耐えられないという精神的なもの
  • 単純に生活のために必要最低限のお金がなくなるというファンダメンタル

これらのことは、その人の考え方、人生観、資産状況によって変わってきます。
若い人の 100 万と年配の方の 100 万とでは、おそらく感じ方は違いますよね。
(子どものころは、100 円だって大金だったはず。違う?)
だから、このちょうど良い距離感を、さぐり探りやっていくのが、投資の第一歩になるわけです。

失敗を、戦略のなかに折り込む

うまい投資家ほど、どれだけ自信があっても、間違える可能性を入れて戦略を組み立てています。
そもそも、どれだけ相場がうまいプロでも、全戦全勝ということはあり得ません。

投資だけで世界の 10 指に入った天才、ウォーレン・バフェット氏でさえ、間違えることはよくあります。(航空株への投資を取りやめたことは、ご存知の方も多いのではないでしょうか)

彼は、間違いを間違いだと認めた上で、撤退する戦略をとってました。
彼のように機敏に先を見通せないわたしのような投資家は、撤退の判断がおそすぎたりするので、個別株ではよく失敗します。

つまり、売る時期や銘柄について、失敗を誤魔化すための手法を戦略として取り入れる必要があります。

答えは、ある意味明快です。「いろんなものを買えばいいのです」

そして、失敗しましょう。
失敗したときに、その原因を探りましょう。
大丈夫、落ち込む必要はありません。誰のせいでもない。
ただし、運が悪かったと、思考を放棄しないこと。原因の分析をやめないこと。

これを繰り返すことで、失敗が減ります。
自然と、成功だけが手元に残るようになるのです。

たくさん失敗をすれば、それだけ上手くなります。
だから、「少し試して、経験値を上げる」ことを目指してください。

日本円という、変動する通貨に一点集中投資していませんか?

わたし自身、ビットコインで資産の全てを吹き飛ばす経験をしてから、現金の保有率には気を配るようにしています。
特に、BS のなかで現金・債券比率に気を配れるようになると、暴落の時に買いに行く選択肢が取れるようになるので、オススメです。

日本円で持つこと、つまり現金や預金で持つことは、リスクを避けるためではなく、日本がインフレにならないことに賭けている投資にほかなりません。

ぱっと見たところ、預金残高に変動がないために、投資という認識はないでしょう。
ですが、すこし目線を広げてみるとどうでしょう?
ニュースでも毎日、ドルがいくらになった、ユーロがいくらになった、という話が出てきていますよね?
日本円という、日本国が保障してくれる価値は、ぜんぜん、これっぽちも、絶対的なものではないんですね。

預金、とか、保障、という言葉で殺菌消毒されてしまった預金口座では、この、変動する、という感覚を感じないよう設計されているんですね。

でも、現実に、貯金をしている、という行為は、投資家目線、つまり、いろいろなものを買う、という戦略を元に考えれば、リスクを取りすぎていることになりませんか?
失敗するチャンスを逃しているばかりか、日本円という変動する通貨に一点集中投資していることに他ならないからです。

日本円だけを持っているのは間違いなんです。
株はもちろんのこと、円建てだけでなく、ドルも持つべきだし、ユーロや、香港ドル建てでも持つべきです。もっと手を広げて、金、銀、ビットコインを、多様性ひとつとしてとりいれても良いでしょう。

だから、ちょっとずつ、前へ

大切なのは、リスクを変動値として捉えること。
リスクという言葉に無闇に怯えて遠ざけるのではなく、調整、管理、克服すべき事象として捉えることです。

かの天才、ウォーレン・バフェットの言葉に、次のような文言があります。

ルール 1 損をしないこと。
ルール 2 ルール 1 を守ること。

これが相場で生き残る言葉の全てだと、わたしは感じています。
一回で大損して退場する、という投資は間違いなくギャンブルです。
人生が変わるような爆益が取れるということは、人生が終わるようなリスク(変動値)を引き受けているということに他なりません。

市場にお金を置き続けることこそが、一番大事なことなんです。
チャンスは、いくらでもあるんですから。
それこそ、みんなで分けあうほどに ── 。

ですから、皆さんも投資を初めてください。
そして、ちょっとずつ、慣れていきましょう。
ちょっとずつ、失敗しましょう。
ちょっとずつ、前に進んでいきましょう。

でも、具体的にどうしろっていうのさ?
考えるのが嫌だという方は、銘柄検索で、VTI と入力して、愚直に組み立てていけば OK です。

2021 年某日

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