基礎– tag –
-
1月効果と1月バロメーター —— 70年のデータで本当に効くのか検証する
株式市場の世界には、「特定の月や曜日にリターンが偏る」というアノマリー(経験則的な異常)がいくつか知られている。なかでも有名なのが「1月効果(January Effect)」と「1月バロメーター(January Barometer)」だ。前者は「1月のリターンが他の月よ... -
今が「エブリシング・バブル」だとしたら —— 過去から読む出口の3シナリオ
過去のバブルは「ある特定の資産クラス」が突出して膨らみ、それが弾けて経済全体に波及する形を取ってきた。チューリップ、南海会社株、IT 関連株、米国住宅、いずれも主役のアセットは1つに絞れた。だが2020年以降の局面は、株式・債券・不動産・暗号資... -
第一次オイルショック(1973)—— 資源ショックの株価への効き方
1973年10月の第一次オイルショックは、過去のバブルとは性質が異なる。投機による暴騰・暴落ではなく、地政学を背景にした「外生的な資源価格の急騰」が、世界経済全体を揺さぶった事例だ。にもかかわらず、株式市場・債券市場・実体経済への打撃は、戦後... -
ドットコム・バブル(1995〜2002)—— インターネット革命がなぜ50%のドローダウンを生んだのか
1990年代後半に起きたドットコム・バブルは、近代のバブルのなかで、もっとも研究され、もっとも引用される事例だ。インターネットという、明らかに世界を変える技術が登場した時期に、株価バリュエーションがどこまで膨らみ、どう崩壊したか。同じ「破壊... -
南海泡沫事件とミシシッピ・スキーム(1720)—— 国家ぐるみで起きた史上最大級のバブル
1720年、ヨーロッパで2つの大きなバブルがほぼ同時期に弾けた。ロンドンの「南海泡沫事件(South Sea Bubble)」と、パリの「ミシシッピ・スキーム(Mississippi Scheme)」である。両者に共通するのは、バブルの主役が単なる民間企業ではなく、国家の財政... -
チューリップ・マニア(1637)—— 最古の金融バブルが残した教訓
金融バブルの歴史を遡ると、いちばん古いと言われる事例は、17世紀のオランダで起きたチューリップ・マニアに行き着く。1636〜1637年にかけて、たった一つの球根が職人の年収数十年分まで取引された、という逸話があまりに有名だ。経済学者・歴史学者のあ... -
相場を当てるのは徒労か —— マーケットタイミングを数字で検証する
株式投資をしばらくやっていると、誰もが一度は「ここから下げそうだから現金にしておこう」「ここから上げそうだから一気に買い増そう」という考えに惹かれる。マーケットタイミングへの欲求は、人間として自然なものだ。だが、その欲求がポートフォリオ... -
「上がるから買う、買うから上がる」—— 群集心理と再帰性のメカニズム
株式市場で、特定の銘柄が短期間に何倍にも跳ね上がる現象は、決して珍しくない。テスラ、ゲームストップ、エヌビディア、ビットコイン関連株、近年だとソフトバンクグループや、AI 半導体銘柄群がそうだ。これらの局面で起きていることは、業績やバリュエ... -
生存者バイアス —— 「成功者の声」だけを聞くと判断を誤る
投資の世界では、毎日のように「億り人」「テンバガー達成」「FIRE 成功者」の体験談が流れてくる。SNS にも書籍にも YouTube にも、成功した人たちの声があふれている。これらの体験談を真剣に読んで、「自分も同じ方法で成功できる」と思った瞬間、生存... -
Loser’s game としての株式投資 —— 勝とうとせず、負けないための思考
株式投資には「勝ち負け」のメタファーがよく使われる。ベンチマークに勝った、市場に負けた、という言い方を毎日のように耳にする。だが、この勝ち負けの中身を本気で分析していくと、株式投資は「上手なプレーで勝つゲーム」ではなく、「下手なプレーを...