投資はインデックス投資が一番合理的!
購入のタイミングに関わらず、ドルコスト平均法で愚直に買い付けるだけで誰でも簡単に投資ができる!
たしかにインデックスに投資できる ETF は、車輪や羅針盤、活版印刷に蒸気機関などの歴史を書き換えた発明品と言えるでしょう。
わたし自身、VTI(S&P500 社を含む米国株 3,600 社に投資する全米株式ファンド)の信者であります。
株に対して、右も左もわからない初心者には、脳死で VTI の購入をオススメします。心から。
ですが、ちょっと待って欲しいんです。
本当にインデックス投資は最良の方法なの?
個人投資家はインデックスに勝てない説の検証
インデックス投資の優れた点を語る際、よく、こんな三段論法めいた表現がなされています。
- アクティブファンドはインデックス投資に勝てない
- プロのファンドマネージャーが運用してもインデックスには勝てない
- プロのファンドマネージャーが勝てないのなら、個人投資家が勝てるわけがない
これ、本当でしょうか?
プロは現金を遊ばせておけない
プロのファンドマネージャーは、現金を遊ばせておくことが出来ません。
そりゃあそうでしょう。お金持ちにしてみたら、「貴殿に金を預けているのだから、上手に活用してもっと増やしてくれ」という話なんです。
ですから、ちょっとでも現金に余裕があったなら、なんで現金で持っているんだとお叱りを受けるでしょう。
プロは説明責任を負っている
プロのファンドマネージャーには、説明責任があります。
しかも、損についてもとやかく言われることは請け合いです。
なんで損失を出しているんだ? なぜ、損を出すような馬鹿な取引をしてしまったんだ? 挽回するために、貴殿は何をやっている?
プロは時間を武器に出来ない
プロのファンドマネージャーは時間を武器に出来ません。
この株は 1 年とか 2 年とか保有していれば 100%、200% の利益を産む可能性のあるぴかぴかの企業です、と言ってもお金持ちが納得するでしょうか?
なに、1 年もかかるの? それじゃあ貴殿に預けたお金を引き上げて、別のファンドに預けるわ。
彼らは、ちょっと考えただけでも上記のように行動を制限されているのです。
一方、個人投資家は
自分の資産ですから、目星のついた値頃感のある株がなければ現金で持つことが許されます。
損をしても自己責任であり、誰かに説明する必要はありません。
1 年以内のどこかで上がること予想されるなら、少々の含み損が出ていても、誰にも文句はいわれません。
ところで、今日、嬉しい話を聞きました。
わたしの高校時代の友人が、純資産で 1,000 万を超えた、と。
すげーじゃん、と言いながら少し話しているとき、彼がポロッと言ったのです。
勝ったときに、インデックスの 10 倍とか勝ったんよ、と。
突っ込んで聞いてみます。
じゃあ、負けた時はどうだったの、と。
いやあ、負けても数パーセントくらいだなあ。
そう言われて、わたしも自分のポートフォリオを見返してみてみて、びっくりしました。
うん、確かにインデックスに勝っているなあ。
個別株に手を出した瞬間に見えてくる伏魔殿
インデックス投資は、頭を使わずに平均をとりにいく手法です。
個別株をするにしても、いまからならば GAFAM の中から数名から選んで分散、同時に買い立てるくらいまでが、まあまあ安全かな、と言える投資範囲でしょう。
でも、ここから先は、伏魔殿。
途方もない努力が必要となりはじめる瞬間です。
投資に近道はなく、投資の勉強を始めたところで、驚くほどパフォーマンスは変わりません。(少なくともはじめのうちは)
資産管理
リスクを取りすぎて破綻した、なんて話はよく耳にします。
資産を毀損しないためには、グロース株のようなリスキーだけど値上がりしやすい投資対象と、ディフェンシブ銘柄と言われる低リスクな株を併せ持つポートフォリオ戦略に従って資産を管理します。
企業の動向、決算を気にする習慣
純利益、営業キャッシュフロー(CFPS)、ひと株あたりの売上高(EPS)などの言葉が当たり前にならねばダメです。
しかも、決算の動向を追うのは、株を購入してから、です。
経済について知る
かつて社会で習ったような、GDP(国内総生産)のような遅すぎるマクロ経済指標ではなく、製造業 PMI、サービス PMI を景気動向を示す指標として逐次確認し、親しみを持つ必要があります。
米国債(10 年債)の利率に気を配り、FRB(連邦準備理事会)の一挙手一投足から目を離さず、NW タイムスの Fed ウォッチャーからもたらされるリーク情報に耳をそばだたせることが不可欠です。
ニュースに対する自分の考え
社会的なニュースを読まれる方は馬鹿ではありませんから、ニュースを書く側の人間は市場の上がり下がりに対して理屈をつけなければ納得してもらえません。
納得感をこそひとびとが求めている限り、ニュースの記事は「間違った」理屈でも書かざるを得ないのです。
心理学についての造形
お金は日々の生活に直結するため、本能を最も剥き出しにしやすい道具のひとつです。
心が乱れると合理的な判断ができなくなり、冷静な時であれば取らなかったはずの行動をしてしまうことになります。
個人投資家の 8 割がマイナスになっているという根拠はここにあるといえるでしょう。
このほかにも、業界の動向や銘柄選定にも気を配る必要があるのです。
つまるところ、株式投資は、総合格闘技なわけです。
一攫千金を狙うもののようにみえて、実は知識と経験を元にゆっくりと資産を積み上げていくものなんですね。
いいか悪いかはともかく、そういうものらしい。
しかも、せっかくここまで準備をしても、インデックスに負ける可能性は十分に残っている。
インデックスから学べない、個別株の妙味
じゃあ、学ぶ必要なくない?
そうですね。インデックス投資は全く否定しません。
ただ、なにも考えずに、「インデックス投資が最善の選択である」と盲目的に信じることはしないで欲しい。
少なくとも、個別株投資が、投資先として検討に値する手法であることは知っておいて欲しいです。
学ぶ価値がある世界です。
自分が予想した通りに経済が動き、その報酬として資産が増えるのです。
結果として振り返れば、負けている年で、数パーセント。
逆に勝っている年は 1,000% とか、圧倒的に勝っている。
通算でみても、圧倒的。
このような差がでる原因は、インデックスには、個別株をちゃんと見ているひとなら絶対に買わないような株も機械的に購入してしまうからなのでしょう。
また、大型株中心のインデックスと、個人投資家が買う中小型株とはパフォーマンスが連動しないことも一因にあるでしょう。
なにより、個別株に携わると、否応がなく視野が広がります。
世界が一段高いところから見えるようになるのは、この上なく楽しい。
せっかく市場にお金を投資しているのに、そこからの経験を引き出さないのは、とても勿体無い。
401k と GAFAM 集中の構造
アクティブファンド(に限りなく近い存在の会社として)バフェット率いるバークシャーハサウェイがあります。
彼らはかつて、200% や 300% という唸るような利益を叩き出していました。
しかし、近年は、インデックスから乖離した、特別な結果を残しているわけではありません。
むしろ、負けています。
背景に、米国が成立した 401k(米国の確定拠出年金制度)があります。
401k は、老後の年金としての米国が制定した「仕組み」です。
日本でいう、NISA や iDeCo が参考にした仕組みですね。
老後の年金ですから、「絶対に」失敗するわけにはいきません。
ですから、当時から負けないと思われていた米国株式市場そのものに限定して、投資商品しか購入できないようになっています。
その結果、インデックス指数に取り込まれた株式に資金が流れ込むような仕組みが出来上がってしまっています。
巨大な資金の流れが、仕組みとしてインデックスに向かっている。
この事実が、バフェットのような伝説的名人であっても、インデックスに負ける可能性がある、という状況を作り出しています。
両方やっちゃいましょう
わたしたちがバフェットから学ぶこと。
長いものに巻かれて、黙ってついていくというスタンスを忘れないこと。
つまり、両方やれよ、ということですね。
なんとも煮え切らず、微妙な距離感かつ曖昧模糊な結論ですが。
でも、負けないために大事なスタンスです。
今の S&P 500 の米国の GAFAM に資産が集中している構造は、日本の銀行株に資産が集中した 1990 年代と同じにみえます。
たぶん、インデックスで脳死をしていると、痛い目を見ます。
まあ、インデックスがぐずつく時は、世界中のマーケットが合わせて大暴落するんですけどね(笑)
コモディティを買えというのは、この時、(おそらくは)唯一の避難先になるからだったりします。
2021 年某日

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